使用楽器
Table (2人で共有する。)


この曲は、友人の音楽家・高橋裕氏からの依頼と協力によって作曲した楽曲で、
1つの机(テーブル)を2人の奏者が演奏する楽曲である。

「八丈太鼓」は老若男女が和太鼓を心から楽しんで演奏する伝統的民俗芸能で、1つの太鼓を裏表2人で演奏するという
特徴がある。YouTubeで様々な動画を見てみたが、一方の演奏者が基本となるリズムを刻んで
もう一人が即興的に思いのままに太鼓を打ち鳴らしているようだった。攻守が逆になったり、
演奏者が演奏中にバトンタッチしたりするシーンもあり、それまで抱いていた和太鼓のイメージを覆すものだった。

“ゆうきち”は「ドンドコドンドコ」と程よいテンポで演奏される基本打ちに、もう一人が即興的にリズムを打ち鳴らす音楽。
「ハー ウチヤレ キリヤレ キタマダ キタマダ」という掛け声も特徴的だ。“しゃばたき”はアップテンポな中で繰り出される
テクニカルなリズムがカッコ良い音楽だ。血湧き肉躍るとはまさにこのこと。

僕は実際に八丈島を訪れたこともなければ、生の演奏を聴いたこともない。
この曲はインターネットで調べることができた資料から僕の頭の中で作り上げた「机上の空論」的な音楽だとも思う。
しかし、この手と目の前の机ひとつでその精神が再現・真似できるなら、遠く離れた八丈島の風味を机上に表現することは、
空論であっても決して空虚ではない、と思いたい。
(楽譜記載の作曲者コメントより)


スコア・パート譜セット

作曲者HP


参考演奏動画